『主任技術者の現場への配置の緩和】特定専門工事とは?』~主任技術者・監理技術者の解説シリーズ⑦~
建設業許可を取得すると工事の請負金額の大小、下請・元請に関わらず、請負った建設工事の現場には主任技術者を配置しなくてはなりません(監理技術者を配置する場合を除く)。
ただし、「特定専門工事」において、下請業者は主任技術者の配置が不要となる場合があります。
(1)特定専門工事とは
特定専門工事は、「土木一式又は建築一式以外の建設工事で、施工技術が画一的であり、技術上の管理の効率化を図る必要があるもの」として定められたもので、具体的には下記の両方を満たす工事です。
①型枠⼯事⼜は鉄筋⼯事
②元請負⼈がその⼯事を施⼯するためにした下請契約の請負代⾦の合計額が4,000万円未満(※)である
(建設業法第26条の3 、建設業法施行令第30条)
(※)令和5年1月1日より上記金額へ緩和されました 詳しくはこちら
(2)主任技術者の配置が不要となる場合
上記の「特定専門工事」に該当し、かつ、下記の条件を満たせば、元請の主任技術者が下請の主任技術者が行うべき職務も併せて行うこととすることにより、下請けの建設業者は主任技術者を配置する必要がなくなります。
①元請負人及び下請負人の書面での合意がある
②元請負人があらかじめ、注文者の承諾を得ている。
③元請負人が置く主任技術者が、
・当該特定専門工事と同一の種類の建設工事に関し一年以上指導監督的な実務の経験を
有する。
・当該特定専門工事の工事現場に専任で置かれること。
④下請負人は、当該特定専門工事を他人に請け負わせてはならない(再下請負禁止。)
※ただし、制度を利用せず、主任技術者を配置した下請負業者は再下請負契約しても良い
(建設業法第26条の3、第3項から第8項)
※資料中「下請契約の請負代金の額(第2項)」の金額は3,500万円⇒4,000万円と読み替えてください
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